金魚と淡水魚の飼育
06話
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金魚産卵継続中


 雌の金魚は数日おきに産卵を続けている。こちらは休日の度に、水生菌の生えまくった無精卵を掃除しなければならないので大変である。金魚の腹部はいまだパンパンに張っている。11月25日に初回の産卵ののち、12月1日、5日、そして13日と飽きることなく産み続けた。たまらず、雄のチビ金をセパレーターで分けた。精子は卵に届いてしまうが、産卵疲れにチェイスの追い討ちをかけるのだけは避けられるからだ。

 さて、卵はどうかというと、既に1、2度目のものは孵化し稚魚が泳ぎだして親にパクパク喰われていた。人道上放って置くわけにもいかず、またごそごそと仕舞ったばかりのデスクボーイ水槽をセッティングし、こちらにネットで掬った稚魚を入れた。その数50くらいだろうか。ヒーターが足りないので安売りしていたテトラ社のタートルヒーター購入でお茶を濁した。また、出費だ。

 しかし、どうしたものか一週間ほど経つと50匹以上いたはずの稚魚が半数ぐらいに淘汰されている。しめしめ、この感じで減ってくれると非常にありがたい。元気な個体の体長は7〜8mmくらいに成長した。
 そうしているうちに、3度目の産卵。もうこのあたりになると、新たに孵化して泳ぎだした稚魚を掬う気力は失せている。ただあいかわらず死卵に発生する水生菌はおびただしく、その上外部フィルターの吸い込みも弱くなったので、フィルターをメンテするべくフタを開けてみたら…
 ギョエー、外部フィルター内に、ち、稚魚が…100匹以上泳いでいるではないか!ストレーナーに吸い込まれた卵がこのなかで受精して、孵っていたのだ。う〜ん、これを無視して下水に流すわけにはいかぬ…なあ。とりあえず元気な個体から稚魚の水槽に移した。最初はネットで掬っていたのだが、布地に密着してうまく移せない。そこで洗濯場から洗剤に付属している計量カップを失敬し、これで数匹ずつ掬うと、なかなか具合がよい。なんだかんだで、3時間くらいかかって稚魚を移し終えた。ヘトヘト。

 今回の産卵で、ひとつ発見したことがある。産卵後、雄を一緒にいれておくとエキサイトして雌を追い回し、疲れさせてしまうのだが、産卵中は、これがなかなか良き「助産夫」をやってくれるのだ。まあ自分も精子を放つわけだから当然なのかもしれないが、分けた状態での雌の産卵は、いかにも苦しそうで、頭を激しく左右に振ったりするのだが、スムーズに卵が出てこないことが多い。ところが、雄をいれておくと雌の腹部のところに体を擦り付けたりしているうちに上手く産卵できるようなのだ。当然射精もするので、世話をするこちらとしては素直にありがたいとはいえないが、まあ安産は宜しい。今後は産卵中は雄を同居させて、産卵後に分けることとしよう。セパレーターで分けているので、どうせ受精はしてしまうのだから。
 初回の稚魚は体長12mmを超えた。フィルター生まれのものも現在7mmに成長している。死骸は見つけられないものの個体数は上手い具合に淘汰されているようだ。その数30〜40というところだろうか。

 本水槽の水の汚れがあまりに酷いので、気休めにオトシンクルスを3匹入れて掃除させている。こいつら、なかなか良く働く。ところがまだ2週ほどしか経っていないというのに、こちらも一周りほど体が大きくなってきたのだ…。

 

2000/12/14 (Thu)

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