おかやどかりの飼育
08話
おかやどかり復活
砂に潜っていたおかやどかりが、7月2日に姿を現わした。スパンが短かったので、脱皮ではなく、ひょっとしたら蚊取り線香なんかが辛くて潜ってしまったのかと、すこし心配していたのだが、やはり脱皮だったようだ。心無しかひと回り大きくなっての復活だ。
元気に活動しだしてくれたのを幸い、この週末は、待望の砂洗いだ。黒光りする糞だらけになっていたので臭いこと。こっちも慣れてきたもので最初の頃の「大仕事」みたいなプレッシャーもなく、鼻歌混じりで短時間に済ませられるように成長させて頂きました。
おかやどかり舎(デスクボーイ水槽に復帰している)を明け渡してもらい、風呂場でガサゴソやるわけだが、これを待ってましたとばかり娘(6歳)が、ミスドの空き箱に、ティッシュやらなにやらで敷物をつくり、仮設住居をセッティングして、ままごとをしている。ヤドカリは迷惑そうだが、活発に動いてつきあってくれているようだ。
「ヤドカリさんのおうちをつくってあげる」
と言ってくれてはいるが、この住居の形態は、まんま私が購入を断固拒否し続けている「ハムスター」の簡易飼育舎ではないか。娘め、こういう機会にも、皮肉な陳情のしかたをわきまえておる。ちょっと末恐ろしくなった。
ヤドカリは、カサコソと紙箱のなかを調査していたが、そのうちに飽きたのか、それとも娘のオモチャ扱いに閉口したのか、貝殻に引っ込んでだんまりを決め込むにいたった。
さて、またまたひと回り大きくなったオカヤドは、この間まで多少大きめだった緑色の貝殻も、中に引っ込んだ状態のときのスペースに余裕がなくなってきたようだ。
そこで、宿替え用に砂地に転がしてあった貝殻をひと回り大きいものに換えた。残りの手持ちの大きめの貝殻は4個。うまい具合に、少しずつ大きさの異なるものが揃っている。ただし、各サイズ1個ずつだ。形の選択の余地はない。マンションでいえば、住戸占有面積はイロイロ揃っているが、タイプに関しては、お仕着せのものしかないということ。キッチンが使いにくかろうが、クロゼットが少なかろうが、そこは我慢していただくしかない。
これらを住み繋いで、手持ちの最大の貝殻にまで到達すれば、キミは3,000円クラスのヤドカリに成長したことになる。まあ、頑張ってくれたまえ。
↑こいつら、自分の糞の匂いをどう感じているのか知らないが、こちらにとっては大変なものである。敷砂のサンゴ砂を洗った清潔なオカヤド舎に戻り、心なしか快適のご様子に見える。
↑夏は、気温がかなり上昇する。いくら南国育ちとはいえ、ガラスに囲まれた空間は照明を当てるともはやサウナだ。キリフキもするので湿度も上がり餌にもすぐ黴が生える。そこでアルミのパンチ板で換気のよい天井を作った。ぶらさがりにも十分の強度だ。
↓高さ・奥行は17cmと狭いデスクボーイ水槽だが、横に動けば60cmのスペースがある。
2001/07/08 (Sun)
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