おかやどかりの飼育

11話
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オカヤドカリの冬仕度


 関西はまだ暖かい。しかし寒さは突然にやってくる。政府がカレンダーをいじくったので10月の最初の週末は三連休とあいなっている。天気も良好。タイミングはここだと、水槽4つの冬仕度を敢行した。
 冬仕度といっても、まあヒーターを設置するだけだ。後は補助暖房の意味での照明の設置である。水槽内はヒーターを入れて、キスゴムでコードを纏めるだけだから大したことはない、が、そのコードの出先が大変だ。タコ足ならぬイカゲソも超えようかというコンセントの数。ひと昔前のパソコンの裏側のような有り様になる。それも水に近いとあって気を使わねばならない。そしてメンテがしやすいように気を配ると、この冬仕度のときの仕事に半年間の利便性がかかってくる。
 そんなこんだの作業のなかで、今回はオカヤドカリの三冬目の冬期用セッティングを写真とキャプションでご紹介します。




↑ヤドカリが砂から出てきていたのを幸いと、サンゴ砂、流木や貝殻の日光浴をする。ときどき砂を掻き回してまんべんなく陽射しに当たるようにする。その間、ヤドカリは隣の植木鉢のなかをしばしの散策。逃げるなよ。そしてこちらは金魚やホンヤドカリ水槽のメンテに精をだす。

←さて、砂の日光消毒が完了。ガラスの内側を奇麗にして、水槽内のレイアウトをする。冬の間はかなりの期間砂に潜り続けるので、サンゴ砂の大部分を左側に寄せて砂に厚みをもたせ、右側はヒーターのスペースにすることにした。
←水槽右側に爬虫類用のストーン形ヒーターを設置する。最初の冬越しのときにシート状の防水型ヒーターを探したのだが手に入れることができずにこれと相成った。一応防滴仕様だがデスクボーイにはギリギリの大きさだ。コードが太く堅いのでレイアウトの自由度は乏しい。
←ヒーターのコードを砂で隠し、空いたスペースに水場と植物を設置。植物は「豆の木」というハイドロカルチャーで、水の漏れない容器に鉢を嵌め込んである。本当はガジュマルを入れてやりたかったのだが、デスクボーイの短辺に収まる大きさのものが見つからなかった。次回の宿題。
←日光浴させた流木をレイアウトする。流木は水に浸けておくテもある。オカヤドカリは、水が滲みて柔らかくなった木を好んで齧る。食べているのかどうかは本人に聞いてみないとわかりません。
←さて、これも日光消毒した清潔な宿替え用貝殻を配置し、餌入れを置く。左側のスペースは潜り用の砂場なので、掘りまくられる暁には、餌入れはひっくり返り、餌が散乱する宿命にある。写真では見えないが、端っこに温度計も設置。
←レイアウトが完成した。折角日光消毒してパサパサになったサンゴ砂だが、十分に水が滲みわたるまで水をさす。オカヤドカリはパサパサの細かな砂では、うまく体全体を潜らせることができない。そのうえ、やつらはえら呼吸だ。で、冬仕度ができたオカヤドカリ舎を本人に検分していただく。
←昨年まで使用していた「ヤドカリ返し」は、お役御免。貝殻がデカくなったので、ヒーターコードの三角のスペースからは、もはや脱出できないからだ。もちろん「裸」なら脱出可能だが、これから冬だぜ。今はまだ暖かいのでアルミのパンチ板の蓋をする。寒くなればガラス板に差し替える。

↑で、完成。住み心地はどうだい?


↓砂に潜る前に流木の味見をする。待ってろよ、そのうち故郷のガジュマルを仕入れるぞ。
2001/10/06 (Sat)

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