ヤド六は殺されたのか? 誰に? もちろんあたしに。というわけで物騒なタイトルにしてしまいましたけど、その可能性が無いわけではありません。今回、いつもと様子がかなり違うことに気づいていたにもかかわらず、結論として元気なときと同じような脱皮後のルーティンスケジュールを行なったからです。もちろんちょっとは躊躇いましたけどね。ヤド六の様子を良く見て、考えたあげくに行なったことなので後悔はしていませんけど、それがさらなる体力の消耗に繋がった可能性がないとはいえません。正解はわからないのですけれど。でもオカヤドカリ飼育のひとつのデータになるかもしれませんから、そのあたりの経過を記しておきましょう。ヤド六最後のご奉公ということで。
さて、今回の脱皮は、開始当初から通常とは違うことばかりでした。当欄をブログ化する前日の10月16日に潜ったのですけど、当日の記事にも書いた通り、イキナリすっと潜ってしまったのです。ヤド六、いつもは数日かけてあちこちを掘り返しまくり、何度も出はいりを繰り返したあげく、ようやくという感じで砂中に落ち着くのですが、今回は砂をこぼすこともなく突然一発で潜ってしまいました。別に普通じゃないかと思われるでしょうけど、長らく観察して来たヤド六だけに、これはかつてなく異常な行動だったんです。なのでたぶん数日でやり直しに出てくるものだと思ってたのですが、そのまま本格的な脱皮に入ってしまったので、ちょっと不吉なものを感じていました。
ブログではご存知のように脱皮潜りの間、いままでサボッていた夏以降の写真とエピソードでお茶を濁していたのですけれど、今回は40日を過ぎても一向に出てくる様子がありませんでした。いつものヤド六は40日プラスマイナス5日の間に必ず出て来ていたのです。40日ぴったりという時も何度かあったくらいで、どうやって日にちを測っとるんやろうと不思議に思っていたくらいですからね。そして通常なら潜っている期間中にもさかんに砂を動かしたり音をたてたりするんですが、今回はまったく動きません。12月6日になってようやく砂が少し動いたので、無事だったのを知り、ほっとしたのでありました。
そして12月9日の深夜0時前後に裸で出て来て、置いてあった宿替え用のストック貝殻におなかを突っ込んだようなのです。今回の脱皮はこの日で潜ってから53日が経過しています。しかし実はその前日、あたしの知らない間に一度出て来てあたりを徘徊した形跡があったんです。当日のコメント欄には書かなかったのですが、吸盤でガラスに貼り付けてあった温湿度計が落とされていました。温湿度計の位置はヤド六が最後に入った最大のストック貝殻のすぐ横にあり、脱皮をした小ロフトのまったく反対の端です。裸で徘徊したのか旧貝殻を背負って歩いたのかはわかりません。あたしが気づいた時には、脱皮をした小ロフトに再び戻って穴の底で神妙にしておりました。
潜っている間は、砂の乾燥を抑えるためヒーターは入れないでいました。冷え込んだ日には照明だけを点灯して温度を上げるのがいつものやり方です。それでだいたい19〜21℃をキープしていましたが、一度出て砂の蓋が取れてしまったのでこの冬初めてヒーターをオンにしました。ちょっと温度が低いのでは?と感じられるかもしれませんが、ヤド六の場合はいつもそうしてきたのです。まあ今回は行動が異状だったので、今から思えばもっと室温をあげておいてやるべきだったのかも知れませんね。
そのあと12月9日の深夜2時頃に水槽を覗いてみたら、ヤド六が砂から出て大ロフトに並べてあったストック貝殻におなかを突っ込んでいたわけですが、脱皮をした小ロフトの穴の底には、今までお気に入りだった緑のマルサザエが脱ぎ捨ててありました。これ、ヤド六にとっては前代未聞のコトなのです。あの臆病で慎重なヤド六が水槽の端から端まで裸で歩くなんて!しかも入ったストック貝殻は並べてある中で最大のサイズのもので、あらかじめ置いてあった状態のママです。脱皮中の湿度確保のために中にたっぷり水をたたえてありました。それを転がして水を出すことも、よく検分することもしないで、いきなりズボッとおなかを突っ込んだようなのです。あの貝選びにデリケートな姐さんが!
そして貝殻を動かそうと、さかんに身を乗り出しているのですが、貝殻は全く動きません。確かにかなり重い貝殻ではあるんですが、普段のヤド六の力を持ってすれば動かないわけがありません。動かす気がないのか、それとも相当体力を消耗しているのか。これを判断するにはもうしばらく観察しないとわかりません。そして身を乗り出すヤド六を見ていて驚いたのが、脱皮前より、ひと回り、いや二回りくらいカラダが大きくなっているように見えること。う〜ん、脱皮期間が長かったのも、旧貝殻を脱ぎ捨てて裸で歩いたのも、この急成長のせいなのか? そして今回のトラブルも......次回につづく
さて、今回の脱皮は、開始当初から通常とは違うことばかりでした。当欄をブログ化する前日の10月16日に潜ったのですけど、当日の記事にも書いた通り、イキナリすっと潜ってしまったのです。ヤド六、いつもは数日かけてあちこちを掘り返しまくり、何度も出はいりを繰り返したあげく、ようやくという感じで砂中に落ち着くのですが、今回は砂をこぼすこともなく突然一発で潜ってしまいました。別に普通じゃないかと思われるでしょうけど、長らく観察して来たヤド六だけに、これはかつてなく異常な行動だったんです。なのでたぶん数日でやり直しに出てくるものだと思ってたのですが、そのまま本格的な脱皮に入ってしまったので、ちょっと不吉なものを感じていました。
ブログではご存知のように脱皮潜りの間、いままでサボッていた夏以降の写真とエピソードでお茶を濁していたのですけれど、今回は40日を過ぎても一向に出てくる様子がありませんでした。いつものヤド六は40日プラスマイナス5日の間に必ず出て来ていたのです。40日ぴったりという時も何度かあったくらいで、どうやって日にちを測っとるんやろうと不思議に思っていたくらいですからね。そして通常なら潜っている期間中にもさかんに砂を動かしたり音をたてたりするんですが、今回はまったく動きません。12月6日になってようやく砂が少し動いたので、無事だったのを知り、ほっとしたのでありました。
↑小ロフトの脱皮穴の底に脱ぎ捨てられた、ヤド六愛用のマルサザエ(2009.12.9撮影)
そして12月9日の深夜0時前後に裸で出て来て、置いてあった宿替え用のストック貝殻におなかを突っ込んだようなのです。今回の脱皮はこの日で潜ってから53日が経過しています。しかし実はその前日、あたしの知らない間に一度出て来てあたりを徘徊した形跡があったんです。当日のコメント欄には書かなかったのですが、吸盤でガラスに貼り付けてあった温湿度計が落とされていました。温湿度計の位置はヤド六が最後に入った最大のストック貝殻のすぐ横にあり、脱皮をした小ロフトのまったく反対の端です。裸で徘徊したのか旧貝殻を背負って歩いたのかはわかりません。あたしが気づいた時には、脱皮をした小ロフトに再び戻って穴の底で神妙にしておりました。
潜っている間は、砂の乾燥を抑えるためヒーターは入れないでいました。冷え込んだ日には照明だけを点灯して温度を上げるのがいつものやり方です。それでだいたい19〜21℃をキープしていましたが、一度出て砂の蓋が取れてしまったのでこの冬初めてヒーターをオンにしました。ちょっと温度が低いのでは?と感じられるかもしれませんが、ヤド六の場合はいつもそうしてきたのです。まあ今回は行動が異状だったので、今から思えばもっと室温をあげておいてやるべきだったのかも知れませんね。
そのあと12月9日の深夜2時頃に水槽を覗いてみたら、ヤド六が砂から出て大ロフトに並べてあったストック貝殻におなかを突っ込んでいたわけですが、脱皮をした小ロフトの穴の底には、今までお気に入りだった緑のマルサザエが脱ぎ捨ててありました。これ、ヤド六にとっては前代未聞のコトなのです。あの臆病で慎重なヤド六が水槽の端から端まで裸で歩くなんて!しかも入ったストック貝殻は並べてある中で最大のサイズのもので、あらかじめ置いてあった状態のママです。脱皮中の湿度確保のために中にたっぷり水をたたえてありました。それを転がして水を出すことも、よく検分することもしないで、いきなりズボッとおなかを突っ込んだようなのです。あの貝選びにデリケートな姐さんが!
↑身を乗り出して貝殻を引き起こそうとするヤド六だが...力が出ない(2009.12.9撮影)
そして貝殻を動かそうと、さかんに身を乗り出しているのですが、貝殻は全く動きません。確かにかなり重い貝殻ではあるんですが、普段のヤド六の力を持ってすれば動かないわけがありません。動かす気がないのか、それとも相当体力を消耗しているのか。これを判断するにはもうしばらく観察しないとわかりません。そして身を乗り出すヤド六を見ていて驚いたのが、脱皮前より、ひと回り、いや二回りくらいカラダが大きくなっているように見えること。う〜ん、脱皮期間が長かったのも、旧貝殻を脱ぎ捨てて裸で歩いたのも、この急成長のせいなのか? そして今回のトラブルも......次回につづく