2010年3月アーカイブ

磯の39話です。さて最近の海ヤド槽にはこれといった話題がありません。ただ淡々と時が過ぎて行くばかりという感じですね。強引にご報告するとすれば、タイトルに書きました「巨大化する赤西君」でしょう。赤西君なんて書くと別スジの人が検索して来て叱られるかもしれません。正しくは赤螺(アカニシ)君です。今回はそのアカニシ君の近況を。

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威風堂々というか把瑠都関というか。ベントス不在で水槽汚ねーなあ(10.03.09撮影)

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来たときゃこんなにオチビさん(08.05.20撮影)
このアカニシ、過去記事をご覧のかたはご存知の通り、スーパーで買って来たアサリパックに混ざっていた巻貝を、海ヤド槽にポチャンと入れたのがおつきあいの始まり。2008年の5月12日のことでしたから、そろそろ滞在2年ということになります(34話:アサリに混じりてアカニシ来たる)。

来宅時はほんとうにおチビさんだったのですが、その後、弩級の強面ぶりを発揮してグングン大きくなり、8ヵ月後の2009年1月には、滞在4年半のイボニシ、アンダーテイカーと同サイズになったあげく、先輩を食べてしまいよりました(35話:イボニシVSアカニシ)。

同じアッキガイ科とは言え、イボニシとアカニシでは基礎体力が違いすぎますな。アカニシは殻高20cm、殻径16cmくらいになる個体もいるそうですから、5〜6cmがせいぜいのイボニシとは土台勝負になりません。で、今はどのくらいの大きさになっているかと申しますと、小料理屋の突き出しにツマヨウジ付で出てくるバイ貝、あれの「大」くらいです。ヤド六が存命なら、もうそろそろ入れるかも、くらいの巨大さなんであります。

もはやウニどんやお吟婆を凌ごうかという体躯です。食欲も旺盛で、活きアサリなら標準サイズでも半日あれば3個は平らげます。でも普段はアサリなどは与えておらず、ウニどんやお吟婆と同じ冷凍シーフード片を食べてますから、常に腹を空かしています。だってアサリを喰ったあと、急に大きくなるのが見ていて分かるんでヤバイんです。冷凍の剥きエビなんかも丸ままガツガツ喰ってしまいます。

pl_umi39_2.jpg ということはですよ、こいつが存命のうちは、海ヤドデスクボーイ槽にヤドカリ類など、とても入れられないということになります。チビくらいの大きさなら捕まったら即アウト。貝殻の中に引っ込んでも35話のお食事風景で紹介した、あの長い口が侵入してきますから、まず助かりません。ですからアカニシ君とヤド・カニ・エビ類の共存は難しそうですね。入れるとアカニシのエサ扱いになってしまいますわ。もちろんアマオブネ以外の貝類もね。

ウニどんとは、あいかわらずエサの取り合いをしてますが、ウニにはトゲがあるのでアカニシに負けてません。イソギンには食物としての興味がないようで、お互い無視しあっているようです。まあ時々は活きアサリやシジミも入れてはやりますけど、殻高20cmになられても困るので、基本は餓死スレスレの栄養失調状態でいてもらおうと思ってます。デスクボーイ水槽って断面17cm×17cmしかないんですけど一体どうなるんだろねー。そんでもって春はアカニシの繁殖期だけど単体でもナギナタホウヅキ(卵のう)とか見られるのかなあ?

本編:ヤドカリと磯の生き物の飼育

「ヤドログ」なんてタイトルに変えた途端にヤドカリがいなくなってしまった当ブログ。仕方ないんで、むかし撮影したヤド六の未公開写真を中心に苦肉のヤドカリネタを展開して場をつなぐことにいたします。しかし、あらためて見返してみると、当時の試行錯誤中の飼育法とかが垣間見えたりして、なかなか面白いものではあります。もっと古い写真もあるんですが、とりあえず今回は2002年の9月20日に撮影したものを載せてみます。

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2002.09.20/以下同日撮影

このころからすでにデスクボーイです。シンプルな水槽風景ですねえ。2002年といえばヤド六来訪から3年目の夏ですね。写真を見ながら、ちょっと当時の飼育環境のチェックをしてみましょうか。使用している砂は「中目のサンゴ砂」でしょうか。砂の量が少ないねえ。弁解すれば潜るときは左隅のちょっと深いところを使いな!というつもりだったんでしょ当時の飼育者は(笑)。現在ではほぼ禁じ手となった感のある「水槽内ガジュマルハイドロ栽培」をやってますね。ウチの真似をして潜って溺死してしまったちびヤドカリさん達には申し訳ないことをしました。深く反省しておりますです。みなさん、もう真似しないようにね。ガジュマルは別に育てて、一輪挿しで与えるのが吉ですよ。

pl_oka61_2.jpg夏ですから天井はアルミパンチ板仕様ですね。これは最近でも使ってました。錆びないしオシャレに見えるし、なかなかいいアイデアだと思ってます。しかしヤド六も初々しいですねえ。まだティーンエィジャーってな感じですな。雲梯して元気に遊んでます。

pl_oka61_3.jpgこのころは湿度計がまだありませんね。温度計も金魚用の転用だし。底砂は適当に湿らせているんでしょうけど、天井がパンチ板だし、ほとんど水槽を設置してる室内と変わらない環境ですね。日本の夏は湿度がかなり高いですから、エアコンの冷え過ぎと乾燥にさえ気をつけていれば、こんなもんでオーケーでしょう。永らくヤド六を飼ってみて、ムラサキオカヤドカリは乾燥にはそれほど弱くないなと思いました。湿り過ぎて雑菌が繁殖するよりはドライのほうが清潔でまだいいかもです。ただし水場は常にキッチリ管理してやることが必要ですけどね。このガジュマル、ヤド六の眠ってるプランターに今も繁ってますわ。8年間喰われ続けた割にはデカくなったもんです。

pl_oka61_4.jpg天井で遊んで小腹が空いたのか、メシ喰ってます。この餌用の皿も最後まで使いました。理化学用品の陶製実験皿です。ヤド六、ちゃんとこの皿のことは覚えていたようでした。買いかぶりかな?

まあ、飼育環境としては、砂の量が少ないとか、あまりオススメできるものじゃなかったですけど、インテリア水槽のレイアウトとしてはまあまあシンプルで美しかったですね。夏季であれば、これでも大きな問題はなかったと思います。では今回はこのへんで。

この写真のころの本編記事:16話 ガジュマル大好き!

さてまた更新が滞りました。サクサクいきたいもんですがなかなかねえ。ええと、話題は昨年11月にプレイバックしまして、追っかけ騒ぎの末に、清正の口が複雑骨折にいたりましたお話の一回目であります。

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↑清正の拾丸イジメは延々と続く(09.11.16撮)
アタマが良くて気の荒い外様金魚の清正は、年がら年中、阿呆で気弱な拾丸を追いかけ回しております。拾丸はいっさい無抵抗で追いかけられると闇雲に逃げるばかりなんでありまして、それも水槽の端というものをいっさい考慮に入れずに一気に走るもんですから、ガラスにまともに激突するわ、ストレーナーやエアパイプに体を擦り付けるわで、ウロコをペラペラ剥がしつつ全身キズだらけになってしまいます。まあ目玉が白濁してるんでよく見えてないんでしょうけども。まったくかつてのオヤジJRと同じですわ。

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↑昼ばかりか深夜までも一日中追い回され続けた拾丸は水槽内設備をぶちこわしながら
全身傷だらけのあげく着底。ゼイゼイ〜もうあかん。(09.11.29撮/以下同日)


おひろいは当家代々の遺伝子を受け継いだ菌魚なもんですから、カラダにキズが付くとすぐに水生菌に感染します。なもんで清正の狼藉は困ったものなんですが、まあ金魚の生理でやってる追っかけですから、こちらがとがめるのもちょっとおせっかいが過ぎるような気がして傍観しておりました。

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↑見てよ、この酷いズルムケ状態!まるで狛犬やなあ
しかし11月29日の清正の執拗な追っかけの結果、おひろいはボロボロのズルムケになって、ついに水槽に着底の憂き目に。体力を消耗しつくして虫の息になってしまいよりました。まさに金魚のマグロ状態(笑)。そんな無抵抗の拾丸にも、清正の執拗な追い打ちは止まりません。「こりゃこのまま放っておくわけにはいかん!」と飼い主も重い腰をあげ、仮普請ながら水槽を仕切りで分割して、拾丸と清正をひとまず隔離することに決め、セッセと仕切りの設置作業にかかりました。

わが家には旧海軍兵学校時代に購入した水槽用セパレーターがあるんですが、物置の奥にしまいこんでしまったので、すぐには出ません。しかしパンチ穴のあいた透明塩ビシートなら手元にあったので、取り急ぎつうことでそれで代用しました。サイズも水槽に合ってないのですが、ちょっと撓ませて吸盤で仮止めして設置完了。しかしこの急遽代用した塩ビのパンチ板が、のちの清正の口部複雑骨折の原因になってしまったのであります。

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↑とりあえず二匹の分割はできたけれど、清正は引き続き拾丸を追いかけるべく
仕切りへの体当たりを目論んでいる。頼りない仮止めなんで大丈夫かなあ。(つづく)

本編:金魚と淡水魚の飼育

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