浅き夢見し麻痺もせず。正月開けも初仕事を終えて一休みしていたら、急に強いめまいに襲われた。小脳梗塞の発症から退院までの体験ルポルタージュを6回シリーズでお届け。第一回は、自宅で倒れたところからMRI検査を経て入院を宣告されるまでのお話であります。
ふいに眩暈がやってきた!
ひっくり返ってからはやひと月が経った。お正月休みをだらだらと過ごしたあと、松あけて1月7日午前中から初仕事にかかり、遅い夕飯に七草粥を喰ったのであったが、一息ついて新聞を読んでいたらふいにクラクラと強い眩暈がきて、卓袱台に突っ伏さざるを得なくなり、その後、座っているのも辛くなったので床に伏せたら、身動きが取れなくなってしまった。
しかしアタマをある特定の位置から動かしさえしなければ痛みも苦しみもないことに気づいたので、そのままズルズルとフトンまで這って行き、とりあえず眩暈の治まるのを待つ事にした。
あたしには元来、年に2,3回は必ず「視界がチラツいたあと頭痛に襲われる」という持病が巡ってくるので、最初は少々キツ目の "それ" が来たのかと思った。ま、正月松の内はパソコンモニタから離れて酒を呑んじゃ寝て読書ばかりして過ごしていたから、久々の仕事モードでお目目の神経がびっくりしたのかと思ったのだ。
ただ、今回の症状は「いつもの」とはちと違うのも確かだった。俯せになり頭を右に向けた状態でいれば特に問題はなく、手足も自由に動かせるし、読書もできるし、物も飲み食い可能、痛みも不快感もない。ところが、頭の位置を少しでも動かしたと思いきや、強烈な眩暈と吐き気がグワ~ン!と襲ってきて、「うわああ!!ゲロゲロ~ハレホレヒレハレハ」となってしまうのである。
このディスプレイがPCなら良かったのに
とはいえ、休み明け一両日中にご提案する約束の一件を抱えていたので、仕事はせねばならない。しかし現状ではアタマを持ち上げるのも不可能なので、バファリンを飲んでじっと症状が治まるのを待つことにした。夜中、二度ほど寝返りのときとトイレの際に頭を動かす羽目になり、嘔吐してしまったが、時間が経つにつれ徐々に頭も動かせるようにはなった。
あけて8日の朝になったが、まだ立つ事はできそうにない。なんとか仕事ができる状態まで早く回復しないとマズいので、このまま軟弱なバファリンに頼ってもいられない。こりゃ医者に見てもらって、効き目の強いクスリを処方してもらうのが先決だと決断した。
点滴後のMRI検査で即OUT!
頭を起こした状態だと眩暈と吐き気に襲われて歩けないので、近所の病院から借りて来て貰った車椅子に頭を下げた状態で突っ伏して乗り、嫁に押されて外来診察へ。頭さえ動かさなければ普通に話せるし説明もできたので、とにかく眩暈と吐き気を抑える治療と処方をし、点滴もしてほしいと頼んだ。
点滴好きだし病院食も好きだ
あたしは点滴&注射大好き人間なんだ。仮寝台で点滴をしてもらい回復を待ったが、多少気分良くはなったものの、まだデスクワークができる状態には至らず。まあ、今日一日は仕事を諦め、翌朝からイッキにカタをつけるしかないかと思った。
点滴後、ふたたび診察した医者は、症状は緩和されたものの眩暈と吐き気の原因がはっきりしないので、すぐに脳のMRI検査を受けた方が良いと勧めた。この病院にはCTしか設備がないので、他の病院の医者を紹介してくれるという。
もう今日の作業は諦めた後だったので、この際はと忠告に従って検査を受ける事にした。タクシーを拾って、紹介された病院に行きMRI検査を受けたところ、脳神経外科の医者は、ディスプレイにあたしの脳の輪切りを見ながらあっさりと言った。
「小脳に脳梗塞の痕跡がありますので、このままただちに入院していただきます」
「おいおい!そりゃ困りまっせぃ」と思ったが、現にまだアタマを持ち上げると眩暈に襲われる。脳梗塞...つうと、オシム、ミスターG、高山善廣のアレかいな。しかしあたしは手足指先までちゃんと動きまっせい、ちゃんと喋れまっせい、目も見えてまっせい!と強がっては見たものの、バーンと診断結果を突きつけられると、やはりふにゃふにゃと...。
ああそうなんや、『脳梗塞』ですかいな。そらバファリンでは効かんわ...と年貢を納める事にしたのでありました。(2008-02-07 掲載記事を復刻)
・小林製薬のナットウキナーゼ&DHA&EPAセット
ふいに眩暈がやってきた!
ひっくり返ってからはやひと月が経った。お正月休みをだらだらと過ごしたあと、松あけて1月7日午前中から初仕事にかかり、遅い夕飯に七草粥を喰ったのであったが、一息ついて新聞を読んでいたらふいにクラクラと強い眩暈がきて、卓袱台に突っ伏さざるを得なくなり、その後、座っているのも辛くなったので床に伏せたら、身動きが取れなくなってしまった。
しかしアタマをある特定の位置から動かしさえしなければ痛みも苦しみもないことに気づいたので、そのままズルズルとフトンまで這って行き、とりあえず眩暈の治まるのを待つ事にした。
あたしには元来、年に2,3回は必ず「視界がチラツいたあと頭痛に襲われる」という持病が巡ってくるので、最初は少々キツ目の "それ" が来たのかと思った。ま、正月松の内はパソコンモニタから離れて酒を呑んじゃ寝て読書ばかりして過ごしていたから、久々の仕事モードでお目目の神経がびっくりしたのかと思ったのだ。
ただ、今回の症状は「いつもの」とはちと違うのも確かだった。俯せになり頭を右に向けた状態でいれば特に問題はなく、手足も自由に動かせるし、読書もできるし、物も飲み食い可能、痛みも不快感もない。ところが、頭の位置を少しでも動かしたと思いきや、強烈な眩暈と吐き気がグワ~ン!と襲ってきて、「うわああ!!ゲロゲロ~ハレホレヒレハレハ」となってしまうのである。
このディスプレイがPCなら良かったのに
とはいえ、休み明け一両日中にご提案する約束の一件を抱えていたので、仕事はせねばならない。しかし現状ではアタマを持ち上げるのも不可能なので、バファリンを飲んでじっと症状が治まるのを待つことにした。夜中、二度ほど寝返りのときとトイレの際に頭を動かす羽目になり、嘔吐してしまったが、時間が経つにつれ徐々に頭も動かせるようにはなった。
あけて8日の朝になったが、まだ立つ事はできそうにない。なんとか仕事ができる状態まで早く回復しないとマズいので、このまま軟弱なバファリンに頼ってもいられない。こりゃ医者に見てもらって、効き目の強いクスリを処方してもらうのが先決だと決断した。
点滴後のMRI検査で即OUT!
頭を起こした状態だと眩暈と吐き気に襲われて歩けないので、近所の病院から借りて来て貰った車椅子に頭を下げた状態で突っ伏して乗り、嫁に押されて外来診察へ。頭さえ動かさなければ普通に話せるし説明もできたので、とにかく眩暈と吐き気を抑える治療と処方をし、点滴もしてほしいと頼んだ。
点滴好きだし病院食も好きだ
あたしは点滴&注射大好き人間なんだ。仮寝台で点滴をしてもらい回復を待ったが、多少気分良くはなったものの、まだデスクワークができる状態には至らず。まあ、今日一日は仕事を諦め、翌朝からイッキにカタをつけるしかないかと思った。
点滴後、ふたたび診察した医者は、症状は緩和されたものの眩暈と吐き気の原因がはっきりしないので、すぐに脳のMRI検査を受けた方が良いと勧めた。この病院にはCTしか設備がないので、他の病院の医者を紹介してくれるという。
もう今日の作業は諦めた後だったので、この際はと忠告に従って検査を受ける事にした。タクシーを拾って、紹介された病院に行きMRI検査を受けたところ、脳神経外科の医者は、ディスプレイにあたしの脳の輪切りを見ながらあっさりと言った。
「小脳に脳梗塞の痕跡がありますので、このままただちに入院していただきます」
「おいおい!そりゃ困りまっせぃ」と思ったが、現にまだアタマを持ち上げると眩暈に襲われる。脳梗塞...つうと、オシム、ミスターG、高山善廣のアレかいな。しかしあたしは手足指先までちゃんと動きまっせい、ちゃんと喋れまっせい、目も見えてまっせい!と強がっては見たものの、バーンと診断結果を突きつけられると、やはりふにゃふにゃと...。
ああそうなんや、『脳梗塞』ですかいな。そらバファリンでは効かんわ...と年貢を納める事にしたのでありました。(2008-02-07 掲載記事を復刻)
・小林製薬のナットウキナーゼ&DHA&EPAセット