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入院後一週間は24時間連続点滴生活。移動も車椅子限定だ。アタマがふわふわしていて足元が危なっかしいったらありゃしない。脳梗塞の発症から退院までの体験ルポルタージュ6回シリーズその二。
血液をサラサラに保つ!
てなわけで1月8日の緊急MRI検査の結果、小脳にごく最近の脳梗塞の痕跡アリつうことで、その場で即2~3週間の入院施療との宣告を受けてしまった。こちらはぶっとい点滴でも打ってもらってさっさと家に帰り、眩暈の回復次第仕事を再開しようと目論んでいたのだが、すべてアジャパーである。
しかしま、面と向かって医者に「脳梗塞」だと言われてしまうと結構ショックは強烈である。確かにこっちもアタマフラフラ状態で、尋常の体調不良とはちと凄みが違うのを感じているから、ここは素直に観念することにした。
寝台に載せられたままゴロゴロと病室へ。主に脳神経外科関係の患者が入室している四人部屋である。まあ、あたしの場合、脳梗塞とは言ってもマヒや言語障害もみられない比較的軽いモノだったから手術もなく、とりあえずは安静第一。点滴をしながらただただ寝ているだけでありまして、同部屋の先輩方に比べると、貫禄など全くありゃあしない。
それにこのあたりのアタマ関係の病気、50歳前のあたしなどは若輩中の若輩。看護婦(師)のお姐様がたには何かにつけて「あなたは若いから」と言われて非常に軽々しく扱われる。しかしあたしだって担当の医者や看護婦連中よりはずいぶん年上なんだぞ。だいたいが入院してしまうと、できるだけ重病人に扱われたくなるものであるからして、ちょっと残念に思ったもんです。
入院後三日間は72時間切れ目なしの連続点滴である。続く三日は朝晩3時間半ずつ計7時間の点滴。それから後の日々は朝晩30分ずつの点滴であった。あたしは静脈が良く出るので看護婦さんにとって抜き差し超イージーな血管の持ち主なうえ、ドーピングの趣のある点滴はキライじゃないので、全く苦にはならなかったが、ダメなヒトには結構辛いのかもしれない。
入院中、一番見てる景色てば天井です
脳梗塞は脳の血管が詰まりやすくなって起きる病気だから、クスリも点滴も血液の粘度を下げるもので、結局はバファリンみたいなものなのであった。血液をサラサラにしてスムーズに流そうつうことである。
絶対に笑ってはいけないMRI検査
あたしの日課の「硬め歯ブラシによる超高速これでもか歯磨き」は、毎回歯茎から大量に出血するのだけれど、そういうクスリを飲んでいるもんだから、この出血が止まらなくなる。
また、「安物シェーバーによるテッテー的なフカゾリ」もあたしの日々の愉しみなのだが、これも血が止まらなくなるというわけで、歯ブラシのかたさは「ふつう」、髭剃りは入院中は「ヤメ」ということになった。これ、一日が締まらなくなって困った。
入院して三日ぐらいすると、ようやく頭を起こして食事が採れるようになった。それまでは横になったまま食べていたのだ。頭を立てると「ぎゅうわああ~ん」と眩暈がしてメシどころではなかったのである。
立つとまだふらふらして危険なので、車いすナシでの移動も禁じられていた。24時間連続点滴中だったもんでスタンドも持っていかにゃならんし。トイレに行くにもいちいちお目付ナースつきである。これは大層で困った。
脳梗塞と診断されたのは、MRI検査の画像にそれらしきものが写っていたからだけど、画像を見せて説明してもらってもシロートのあたしにはよくわからなかった。白く写っているところが血管が詰まった痕跡だと説明されるのだが、ほかにも白く写っている場所が結構たくさんあが、そちらはみんなノイズらしい。まあ医者はプロだから違いがわかるのだろうけど、結構多いぞまぎらっかしいノイズが。
なんでこんなにノイズが多いねん。と思ったけど、ココロあたりがない訳ではない。実はMRI 検査の筒の中に入るとき、大晦日に見た、ダウンタウン『絶対に笑ってはいけない病院』の該当シーンを思い出してしまったのだ。
検査中、安もんのプログレみたいな磁気パルスの大音響に気をやってなんとか誤魔化しきろうとし「笑ったらいかん、笑ったらいかん!」と必死でこらえていたが、天井から降りてくるババアの顔を思い出し、ついにどうしようもなくなって数回吹いてしまった。あんなに動いたらそらノイズもでるやろ。「マジで、~OUT!」やったなあ。(2008-02-14 掲載記事を復刻)
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入院後一週間は24時間連続点滴生活。移動も車椅子限定だ。アタマがふわふわしていて足元が危なっかしいったらありゃしない。脳梗塞の発症から退院までの体験ルポルタージュ6回シリーズその二。
血液をサラサラに保つ!
てなわけで1月8日の緊急MRI検査の結果、小脳にごく最近の脳梗塞の痕跡アリつうことで、その場で即2~3週間の入院施療との宣告を受けてしまった。こちらはぶっとい点滴でも打ってもらってさっさと家に帰り、眩暈の回復次第仕事を再開しようと目論んでいたのだが、すべてアジャパーである。
しかしま、面と向かって医者に「脳梗塞」だと言われてしまうと結構ショックは強烈である。確かにこっちもアタマフラフラ状態で、尋常の体調不良とはちと凄みが違うのを感じているから、ここは素直に観念することにした。
寝台に載せられたままゴロゴロと病室へ。主に脳神経外科関係の患者が入室している四人部屋である。まあ、あたしの場合、脳梗塞とは言ってもマヒや言語障害もみられない比較的軽いモノだったから手術もなく、とりあえずは安静第一。点滴をしながらただただ寝ているだけでありまして、同部屋の先輩方に比べると、貫禄など全くありゃあしない。
それにこのあたりのアタマ関係の病気、50歳前のあたしなどは若輩中の若輩。看護婦(師)のお姐様がたには何かにつけて「あなたは若いから」と言われて非常に軽々しく扱われる。しかしあたしだって担当の医者や看護婦連中よりはずいぶん年上なんだぞ。だいたいが入院してしまうと、できるだけ重病人に扱われたくなるものであるからして、ちょっと残念に思ったもんです。
入院後三日間は72時間切れ目なしの連続点滴である。続く三日は朝晩3時間半ずつ計7時間の点滴。それから後の日々は朝晩30分ずつの点滴であった。あたしは静脈が良く出るので看護婦さんにとって抜き差し超イージーな血管の持ち主なうえ、ドーピングの趣のある点滴はキライじゃないので、全く苦にはならなかったが、ダメなヒトには結構辛いのかもしれない。
入院中、一番見てる景色てば天井です
脳梗塞は脳の血管が詰まりやすくなって起きる病気だから、クスリも点滴も血液の粘度を下げるもので、結局はバファリンみたいなものなのであった。血液をサラサラにしてスムーズに流そうつうことである。
絶対に笑ってはいけないMRI検査
あたしの日課の「硬め歯ブラシによる超高速これでもか歯磨き」は、毎回歯茎から大量に出血するのだけれど、そういうクスリを飲んでいるもんだから、この出血が止まらなくなる。
また、「安物シェーバーによるテッテー的なフカゾリ」もあたしの日々の愉しみなのだが、これも血が止まらなくなるというわけで、歯ブラシのかたさは「ふつう」、髭剃りは入院中は「ヤメ」ということになった。これ、一日が締まらなくなって困った。
入院して三日ぐらいすると、ようやく頭を起こして食事が採れるようになった。それまでは横になったまま食べていたのだ。頭を立てると「ぎゅうわああ~ん」と眩暈がしてメシどころではなかったのである。
立つとまだふらふらして危険なので、車いすナシでの移動も禁じられていた。24時間連続点滴中だったもんでスタンドも持っていかにゃならんし。トイレに行くにもいちいちお目付ナースつきである。これは大層で困った。
脳梗塞と診断されたのは、MRI検査の画像にそれらしきものが写っていたからだけど、画像を見せて説明してもらってもシロートのあたしにはよくわからなかった。白く写っているところが血管が詰まった痕跡だと説明されるのだが、ほかにも白く写っている場所が結構たくさんあが、そちらはみんなノイズらしい。まあ医者はプロだから違いがわかるのだろうけど、結構多いぞまぎらっかしいノイズが。
なんでこんなにノイズが多いねん。と思ったけど、ココロあたりがない訳ではない。実はMRI 検査の筒の中に入るとき、大晦日に見た、ダウンタウン『絶対に笑ってはいけない病院』の該当シーンを思い出してしまったのだ。
検査中、安もんのプログレみたいな磁気パルスの大音響に気をやってなんとか誤魔化しきろうとし「笑ったらいかん、笑ったらいかん!」と必死でこらえていたが、天井から降りてくるババアの顔を思い出し、ついにどうしようもなくなって数回吹いてしまった。あんなに動いたらそらノイズもでるやろ。「マジで、~OUT!」やったなあ。(2008-02-14 掲載記事を復刻)