ツイート
スポンサードリンク
ぼやコラです。あたし2008年の正月に小脳梗塞で倒れてから、もうじき5年が経過するんですが、時のたつのはまあ早いもんで→ 当時のぼやコラ(全6話)。以降、毎朝血液サラサラのお薬を服み、50日置きに脳神経外科に通い、年ごとの頭部MRI検査と年2〜3回の血液検査を受け続けて現在に至るのであります。
あたしの場合、脳梗塞の場所が小脳だったことや症状が比較的軽かったことが幸いしてか、身体の運動機能には後遺症が出ませんでしたが、それでも半年くらいの間は、頭のフワフワ感が強くてデザインや作文が満足にできず、仕事を本格的に再開するのを先延ばしにして無手勝流でリハビッてました。
退院後半年がすぎた頃、ようやく(アタマが)地に足がついて来た感じになったので、本業にもどるべい、と慣らし運転に入ったんですが、以前のように考えや作文を素早く纏めることができず、そのうえ長時間作業するとすぐにアタマがオーバーヒート。持続力もなくなってしまったのであります。
フリーランスの広告屋なもんで、企画や打合せの場でサッとアイデアを出し、迅速に纏めて作業・納品ができないと商売にならんのですが、病前のような段取りでこなすのはとても無理になってしまった。見かけは変わってないんですが、アタマがちょっとアホになってしまったんですね。
外見がフツーで会話もフツーにできるんで、病気して「アホになった」ことを人様に説明するのが非常に難しくて困ってます。自分では「あれおかしいな」と実感があるんですが、その変化を具体的に説明することができない。脳外科の主治医も同様に検査結果からはアホになってる証明ができない。とはいえ、かつてのように仕事が出来ない理由が、自称「アホになったから」なんてのでは報酬も保険も保証も貰えんのですわ。
依頼された案件を今までのようにプロのレベルで制作して納期までに納める約束ができなくなった。が、しかし喰わねばならぬ。つうわけでやむなく、ツボさえ押えていれば仕上がりがアマチュアレベル品質でもそれなりに報酬を得ることができ、時間やノルマ拘束のないアフィリエイト広告になりわいをシフトして今日に至るのであります。
同窓会やら何やらで久しぶりの友人に会うたびに、「脳梗塞をやったって聞いたけど元気そうやん?」って訊かれるんで、正直に「五体は満足なんやけどアホになってん」って答えてるんですが、大概「あんた前からアホやん!」って笑われて取り合ってもらえない。アホになって以前のように仕事がこなせないからこそ苦労してるんですけどね。どう説明すりゃええんや、つうの。
そうこうしてたら、10月30日に亡くなった作家の藤本義一さん追悼記事のひとつに、妻の藤本統紀子さんが語る闘病の話があり、氏が一昨年夏に脳梗塞で倒れたのちのエピソードとして...
「趣味が書くことだったのに、それが嫌になったようで。これまでは受けた仕事や、自分のやりたい『西鶴』などもパッと頭の中でまとまってたのに、まとまりがつかなくなって悩んでました。『俺は何かアホになってきたわ』と」→ MSN産経ニュースより引用
...と義一っあんがおっしゃってたというのを発見。
まあ、関西の大御所作家とあたしでは脳の働きのレベルが全然違うんでしょうけど、脳梗塞から復帰後の「俺は何かアホになってきたわ...」という感慨、コレあたしと一緒ですやん。おお!我が意を得たり、なんでありました。
これから、「あんた前からアホやん!」って言われたときには、この直木賞作家のエピソードを引き合いに出して「前よりもっとアホになったの!」と反論してやろうと思っております。
Tweet
スポンサードリンク
ぼやコラです。あたし2008年の正月に小脳梗塞で倒れてから、もうじき5年が経過するんですが、時のたつのはまあ早いもんで→ 当時のぼやコラ(全6話)。以降、毎朝血液サラサラのお薬を服み、50日置きに脳神経外科に通い、年ごとの頭部MRI検査と年2〜3回の血液検査を受け続けて現在に至るのであります。
今日も今日とて遠距離通院だい(JR新大阪駅 2012.10.31 撮影)
あたしの場合、脳梗塞の場所が小脳だったことや症状が比較的軽かったことが幸いしてか、身体の運動機能には後遺症が出ませんでしたが、それでも半年くらいの間は、頭のフワフワ感が強くてデザインや作文が満足にできず、仕事を本格的に再開するのを先延ばしにして無手勝流でリハビッてました。
退院後半年がすぎた頃、ようやく(アタマが)地に足がついて来た感じになったので、本業にもどるべい、と慣らし運転に入ったんですが、以前のように考えや作文を素早く纏めることができず、そのうえ長時間作業するとすぐにアタマがオーバーヒート。持続力もなくなってしまったのであります。
フリーランスの広告屋なもんで、企画や打合せの場でサッとアイデアを出し、迅速に纏めて作業・納品ができないと商売にならんのですが、病前のような段取りでこなすのはとても無理になってしまった。見かけは変わってないんですが、アタマがちょっとアホになってしまったんですね。
外見がフツーで会話もフツーにできるんで、病気して「アホになった」ことを人様に説明するのが非常に難しくて困ってます。自分では「あれおかしいな」と実感があるんですが、その変化を具体的に説明することができない。脳外科の主治医も同様に検査結果からはアホになってる証明ができない。とはいえ、かつてのように仕事が出来ない理由が、自称「アホになったから」なんてのでは報酬も保険も保証も貰えんのですわ。
依頼された案件を今までのようにプロのレベルで制作して納期までに納める約束ができなくなった。が、しかし喰わねばならぬ。つうわけでやむなく、ツボさえ押えていれば仕上がりがアマチュアレベル品質でもそれなりに報酬を得ることができ、時間やノルマ拘束のないアフィリエイト広告になりわいをシフトして今日に至るのであります。
同窓会やら何やらで久しぶりの友人に会うたびに、「脳梗塞をやったって聞いたけど元気そうやん?」って訊かれるんで、正直に「五体は満足なんやけどアホになってん」って答えてるんですが、大概「あんた前からアホやん!」って笑われて取り合ってもらえない。アホになって以前のように仕事がこなせないからこそ苦労してるんですけどね。どう説明すりゃええんや、つうの。
同期会、嗚呼愉しき哉懐かしき哉切なき哉面倒臭き哉(南船場 2012.10.27 撮影)
そうこうしてたら、10月30日に亡くなった作家の藤本義一さん追悼記事のひとつに、妻の藤本統紀子さんが語る闘病の話があり、氏が一昨年夏に脳梗塞で倒れたのちのエピソードとして...
「趣味が書くことだったのに、それが嫌になったようで。これまでは受けた仕事や、自分のやりたい『西鶴』などもパッと頭の中でまとまってたのに、まとまりがつかなくなって悩んでました。『俺は何かアホになってきたわ』と」→ MSN産経ニュースより引用
...と義一っあんがおっしゃってたというのを発見。
まあ、関西の大御所作家とあたしでは脳の働きのレベルが全然違うんでしょうけど、脳梗塞から復帰後の「俺は何かアホになってきたわ...」という感慨、コレあたしと一緒ですやん。おお!我が意を得たり、なんでありました。
これから、「あんた前からアホやん!」って言われたときには、この直木賞作家のエピソードを引き合いに出して「前よりもっとアホになったの!」と反論してやろうと思っております。