◯ 仲春の兼題は「春風」「つくし」「わらび餅」です。
【春風】
春風やゆらりゆらりとカバの尻 天天天地地人 小波
春風につかまっていく肩車 天天地地地人人 喜の字
ひと送るまなざしゆるぶ春の風 天天地地 逆月
濹東に春の風吹き勘九郎 天天地人 豆蛙
春風を野球少年キャッチせり 天地人 魯斗
春風やオルガンの音のびやかに 天人 仲春
鴨川を今出川まで春の風 天 磨角
皆が皆目を閉じてゐる春の風 天 小波
春風や 日ごとに土手の 声長けし 天 風写
【つくし】
ひとたびは捨てたふるさと土筆生ふ 天天天地地人 喜の字
斑鳩の野辺なだらかに土筆生ふ 天天天人 磨角
つくしんぼ地球を少し割りて立つ 天天地地 魯斗
ハカマ取る 母の難儀や 土筆めし 天天地人 風写
廃線の鉄路の錆や土筆伸ぶ 天地人人 逆月
初恋や目の高さにあるつくしんぼ 天地人人 菫女
旧辻の子育て地蔵に土筆生え 天地 喜の字
つくし伸ぶ12センチの空に風 天 呑暮
【わらび餅】
村歌舞伎稽古終りてわらび餅 天天天人 仲春
わらび餅少し渋めの母のお茶 天天地人 小波
折り包む紙もかぐわしわらび餅 天天 呑暮
わらびもち食べて角なき暮らしかな 天地地地地地人 魯斗
はっきりともの言はぬひと蕨もち 天地人人人人 逆月
もぐもぐとわらび餅食う歳になり 天地 音澄
持ち帰る野の香閉じ込むわらび餅 天人人 駒吉
手土産はわらびもちなり淡き縁 天人 菫女
わらび餅 売り切れとあり 路地の午後 天 風写
おかっぱのほっぺ膨らむわらび餅 天 小波
酒倒でございます。春風やゆらりゆらりとカバの尻 天天天地地人 小波
春風につかまっていく肩車 天天地地地人人 喜の字
ひと送るまなざしゆるぶ春の風 天天地地 逆月
濹東に春の風吹き勘九郎 天天地人 豆蛙
春風を野球少年キャッチせり 天地人 魯斗
春風やオルガンの音のびやかに 天人 仲春
鴨川を今出川まで春の風 天 磨角
皆が皆目を閉じてゐる春の風 天 小波
春風や 日ごとに土手の 声長けし 天 風写
【つくし】
ひとたびは捨てたふるさと土筆生ふ 天天天地地人 喜の字
斑鳩の野辺なだらかに土筆生ふ 天天天人 磨角
つくしんぼ地球を少し割りて立つ 天天地地 魯斗
ハカマ取る 母の難儀や 土筆めし 天天地人 風写
廃線の鉄路の錆や土筆伸ぶ 天地人人 逆月
初恋や目の高さにあるつくしんぼ 天地人人 菫女
旧辻の子育て地蔵に土筆生え 天地 喜の字
つくし伸ぶ12センチの空に風 天 呑暮
【わらび餅】
村歌舞伎稽古終りてわらび餅 天天天人 仲春
わらび餅少し渋めの母のお茶 天天地人 小波
折り包む紙もかぐわしわらび餅 天天 呑暮
わらびもち食べて角なき暮らしかな 天地地地地地人 魯斗
はっきりともの言はぬひと蕨もち 天地人人人人 逆月
もぐもぐとわらび餅食う歳になり 天地 音澄
持ち帰る野の香閉じ込むわらび餅 天人人 駒吉
手土産はわらびもちなり淡き縁 天人 菫女
わらび餅 売り切れとあり 路地の午後 天 風写
おかっぱのほっぺ膨らむわらび餅 天 小波
平成24年度より、『滅入る句会・名句選』をブログ形式にリニューアルしました。
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つぶやき再録
★磨角さんの選句とつぶやき-------------------------------------------
〈春風〉
天 皆が皆目を閉じてゐる春の風
地 髭を剃るなるほどこれが春風か
人 濹東に春の風吹き勘九郎
つぶやき
そうそう、暖かい日って眼を瞑ってうっとりしてしまいますね。
髭ってやはり防寒・防虫・防風などに効果があるのですね!さっぱりした気分が伝わります。
あの勘太郎君が子を生し勘九郎襲名、若者の伸びゆく時に寿ぎの春風、いいですね。
〈つくし〉
天 ひとたびは捨てたふるさと土筆生ふ
地 ハカマ取る 母の難儀や 土筆めし
人 ああ土筆昔は野太かったよな
つぶやき
天 ふたたびのふるさとに胸に志しを秘め立たれている、そんな情景が浮かびます。
地 ”ハカマ取り”は土筆飯は食べた事がないので知りませんでした。量も多そうで大変そう!
人 実際に年々細くなっているのかは分からないのですがこう言い切られるとそうなのかと納得。
〈わらび餅〉
天 村歌舞伎稽古終りてわらび餅
地 わらびもち食べて角なき暮らしかな
人 はっきりともの言はぬひと蕨もち
つぶやき
天 歌舞伎の賑々しい衣装なども春らしい感じで。
地 ”角なき暮らし”から想起されるまろやかな生活に憧れます。
人 きなこたっぷりのわらび餅を食べると現実的にも口が開けないですものね。
★逆月さんの選句とつぶやき-------------------------------------------
サッカーのカズ選手が、さらりと言ってのけた言葉。
(どんな苦境も)「たいしたことないでしょ、宇宙規模で考えれば」
「宇宙規模」。この人が言うと、説得力がある。小さなことに一喜一憂することはない。宇宙の中の塵でしかない自分たちの日常茶飯は、自分で思うほどおおごとではない。俳句は極小の世界と、宇宙規模無限大の間をワープする宇宙船だ。
【春風】
天 濹東に春の風吹き勘九郎
地 春風の四股名で通る土佐の犬
人 春風につかまっていく肩車
天。襲名披露の鏡獅子、テレビで見ました。烈しさと厳しさと華やかさが爆発するスリリングな芸。
地。いかつい顔が、春風という四股名をもらって、恥ずかしそうで,可笑しい。
両手を伸ばし「つかまって」春風にわれとわが身をまかせてという意味か。
【つくし】
天 つくしんぼ地球を少し割りて立つ
地 初恋や目の高さにあるつくしんぼ
人 天を突くムサシを知らぬつくしかな
小さなくせに、地球を二つに割ってすましている逞しさがかわいい。
人。ムサシなんてにわか作りのニューフェイスには負けないぞ。
地は土筆の生えている野原に恋人と寝転がっている。横を向くと土筆が。草の高さの浪漫す。
【わらび餅】
天 村歌舞伎稽古終わりてわらび餅
地 わらびもち二人の話聞いており
人 持ち帰る野の香閉じ込むわらび餅
天。池内紀先生、いや池内さん(あの方は先生というと訂正させる)と、長野の温泉取材に行ったことがありました。その村に伝わる村歌舞伎の話を聞き、衣装を見せてもらったことを思い出しました。
地。相当深刻な話か。蕨は黙って聞いてるけど。・・・。
人。「閉じ込む」が効いた。
酒倒さん!
お疲れ様でした。
これって、大変な作業なんでしょ。
いつもいつも、頼ってばかりで申し訳ありません。
酒倒さま
いつもお世話になってます。たいへんごぶさたしております。
記念すべき新装開店にかろうじて名前が載ってよかったです。
・号外にすわと手が伸ぶ桜花(はな)の下
北朝鮮がロケット発射したら新聞号外が出る予定だったので、こういう句がありえるか、と思ってたんですが。
酒倒さん
逆月です。とても楽しみにしておりました。
粋なリニューアルですね。見るだけと違って、こういう作業をするのは本当に大変です。ありがとうございます。コメントもしやすくなりました。
喜の字さん 呑暮さん 逆月さん、書き込みありがとうございます。
なんやかやと時間をとられてしまい、
再開がずいぶん遅くなってしまいました。
これ作るのにはそんなに手間はかからないんです。
以前の要素をひとつに纏めて更新をラクにしたいという目論み、
嫌いな言い回しですが「てへぺろ」なんです。
永らくお待たせしてすみませんでした。
今回のブログでは結社外の人もコメントができますので、
スパムが多いようならまた対策を講じたいと思います。
よろしくご活用ください。
はじめまして、お仲間に入れていただいております、小波です。
ご挨拶が遅れてしまい、すみません。
とても感じのいいページになっているので、御礼を、と思いました。
このページに負けないよう
いい句を作れるよう頑張ります(と口ばかりですが)。
You could certainly see your skills in the work you write. The sector hopes for even more passionate writers such as you who are not afraid to say how they believe. At all times go after your heart.