◯ 初秋の兼題は「立秋」「蕎麦の花」「盆荒れ」です。
【立秋】
青々と峰立つ筑波や今朝の秋 天天人 風写
立秋やペンキ塗り替ふ貸別荘 天天 仲春
秋立つや薄縁のくも山を斬り 天天 酒倒
立秋や蕎麦屋にふらり昼の酒 天地地人 酒倒
秋立ちぬ朝餉の前の八千歩 天地地人 好喜
諳んずるおぼろげ李白秋来る 天地人人 即馳
老い猫に秋が来たとは知らせおき 天地人 音澄
立秋や腰折り上る九段坂 天人人 呑暮
立秋の旅検札のゆくり過ぐ 天人 出船
庭に出て煙草は旨し秋立ちぬ 天 星目
【蕎麦の花】
婆さんの打てる分咲く蕎麦の花 天天天地人人 音澄
方言の横をすり抜け蕎麦の花 天天天 雪童
雲掃きて山広がるや蕎麦の花 天地地人 青羽
礼服の列に真白き蕎麦の花 天地 好喜
蕎麦の花背にほほえむや道祖神 天人 青羽
暮れ早き里曲の蕎麦の花灯り 天 磨角
風渡る会津の雲と蕎麦の花 天 好喜
里人は信心深し蕎麦の花 天 仲春
蕎麦の花野に幾万の小さき雲 天 呑暮
【盆荒れ】
盆波や沖に一吠え主待つ 天天天天 呑暮
盆時化を見下ろす女花投げる 天天天地 即馳
盆の波網繕う手節くれて 天天 山女
盆荒れの浜には寂しゴム草履 天地地 星目
盆荒れに瀬戸の小島の揺らぐかな 天地人 仲春
盆波の千々にくだけて霊おくる 天人人 芝浜
盆時化に竿はしまって缶ビール 天 星目
好喜さんのお知り合い、星目(せいもく)さんが初参加。
初心者と言いつつ、「天」を取っている。ただならぬ俳人か?
異常気象らしい日々が続き、そこここで被害が出ています。
お気をつけください。
ゲリラ雨を俳句にしようと、川の近くに行ったりしないように。
ではでは 次回をお待ちください。